『キミガシネ -多数決デスゲーム-』をプレイしたよ~!タイトルが物騒!
2017年にリリースされ、その後も現在まで不定期で続章が更新され続けてる、ナンキダイさん作の長編フリーゲーム。PC、スマホから無料でプレイできる。
公式はこちら↓
ジャンルは推理要素ありのホラーアドベンチャーで、平たく言うと『大勢が幽閉されてデスゲームする系』です。生贄の排出に『多数決』や『人狼ゲームっぽいやつ』が用いられてて、キャラ同士の信頼や疑心暗鬼がより濃ゆい、ヒューマンドラマさながらの重めストーリーとなっております。他にも章ごとに多彩なミニゲームがあったり、討論パートではダイナミックな演出があったり、個性豊かなキャラと相まって非常に満足度が高い。
そんで何よりこのゲームの一番好きなところが、公式が『レトロホラー』と銘打ってる通り、今どき風なストーリーやキャラデザに相反して、ゲームシステムが全体的にすげー古めかしいところ。殺風景なドットのグラフィックとか、コマンド式とか、セリフ表示のSEとか、ホラーの演出とか、このゲームを構成するすべての要因が私にスーパードンピシャ。フリーゲームでこのクオリティは素晴らしいとしか言いようがない。
というわけで、以下からプレイ日記を綴っていきます。がっつりネタバレしてるので注意。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
いきなりめちゃくちゃ好きなタイプのドット絵背景。画面がシンプルだからこそ、無音とか点滅とかの古典的な怖さが染みる。右端のポスターのあやふやさとか、めちゃくちゃ怖くない?
ストーカー被害に悩まされる、女子高生のサラが主人公。そんなサラちゃん、幼馴染のジョーと2人まとめて、いきなり『拘束を解け!』系のデスゲームに巻き込まれることに。タイムオーバーになったら逆パカされそうな拘束装置だったので、怖すぎて慌てて脱出した。謎解き自体はかんたんで、わりとすぐクリアできたよ。
ただ最近3Dグラフィックに慣れ過ぎたせいで、ドット絵のアイテムを視認できなくなってきた。「紙やすり」って説明されても脳が情報を処理できない。
現時点ではジョーのこの笑顔が一番怖い。その風貌、もしかしてごくせん2に出演してた?
そして主人公サラちゃんがめちゃくちゃかわいい!
性格や喋り方も朴訥とした武士みたいで、一瞬取り乱してもすぐ冷静になってくれるし、超絶聡明で人格者で凄く頼もしい主人公。前髪の仕組みを教えてほしい。
すげー洗練された近未来的な建物に、男女11人が集められます。結構快適空間っぽいけどな?
うわ~!人物のドット絵がものすごい好みの粗さ~!粗ければ粗いほど良いんだよね!ワタクシ古のオタクなので、個人サイトに貼られまくった『○○同盟』の多種多様なドットアイコンには心躍ったものです。(なんの話?)
老若男女さまざまなタイプの面々が集結。おお…、彩り豊かで覚えやすい。
キャラ紹介は順次やっていきます。とりあえず各々解散で建物の全容を探っていこうよって流れに。
ジョー、底抜けに明るくて前向きですげー良いやつ。サラちゃんのセリフ選択肢で、ジョーに対して「邪魔」とかも選べるんだけど、そんなこと言っても「おう、邪魔で結構だぜ!(ニコニコ)」みたいな対応してくるから、陽のエネルギーとサラちゃんへの信頼度がすごい!って思いました。しかも、猪突猛進に見えて実はかなり慎重なタイプ。でも慎重すぎるがあまりやや頭でっかちになりがちなのかな? 一歩間違えたら場をかき乱す要因になりそう。でも現時点では一番信頼のおけるキャラです。
サラちゃんが信用できそうだからって声をかけてきた、自信なさげな青年と共に捜査開始。ジョーがこの11人の中に誘拐犯がいると踏んでるんだけど、この人とサラちゃんが組むのは大丈夫なんだ?いざとなったらサラちゃんの方が強そうだから?
頼りないけどナチュラルに優しい、自称フリーターのソウ。趣味は散歩・映画鑑賞・ビリヤードです。(憶測)
人畜無害そうなオーラでこちらを安心させてるつもりだろうが、私はちゃんと知ってるからな…、お前が人格豹変要因だってこと…。この人プロローグの時点で既にゲス顔晒してるんですよね。正体明かすの早ッッ!! 彼だけ不自然にマフラーで首輪を隠してるので、もう間違いなくトリックスター的な場をかき乱すキャラか、実はデスゲーム主催者側ですみたいなので間違いなし。言動にわずかなボロが出ないか注意深く見てるんだけど、注意せずともわりとボロボロ出してくれるので、変に混乱しなくて助かる。
色々と探索の末、部屋に閉じ込められた5人で突然ロシアンルーレットゲームをやるハメに。銃を誰に持たせるかで議論が始まりました。こういうちょっとした話し合いでも対話モードがスタートするよ。ここのBGMが神。
デスゲーム系でこういう時って、だいたい声がデカいやつが強引に話を進めたりして、一度ギスギスするのがセオリーじゃん。なのにキミガシネの面々たち、揉めそうな気配を察したら「一旦冷静に話し合おうよ」ってみんなで意見が一致してるの、えらいぞ! 5人の中で一番頭固そうなQ太郎とか、決裂要因になりそうなカイとかが、真っ先に意見を述べて進展していくのとか凄いありがたい。みんなそれぞれの意見を聞いた上で、ちゃんと考えて理論的に話を進めていく印象。できる大人たちの集い!
なにより議事進行のサラちゃんが頼もしい。1vs1の舌戦になっても一歩も引かずガンガン発言してくれる。私だったらQ太郎の顔圧に負けて「す、すません(´・ω・`)」って言っちゃいそうなのに。サラちゃんったらQ太郎だけにとどまらず、ハッキリ物申さないお巡りさんまでめちゃくちゃ叱りつけててキャッキャしちゃった。
まだ開始早々だけど、腹割って話し合いをしたおかげで、もう既に仲間たちとの絆が芽生えてきた。特に、意外と話がわかるやつっていうギャップで Q太郎の好感度がうなぎのぼり。
自称野球選手のバーガーバーグQ太郎。声に出して読みたい日本語みたいな名前。
見た目は暴君パワータイプで人の話し聞かなさそうだから、初見で「真っ先に死ぬわ…」って思ったんですよね。でも実際は、仲間思いで熱血漢な一面と、リアリストで繊細な一面を併せもつ、非常に人間らしいタイプだった。いざという時に力になってくれそう。
ちなみにロシアンルーレットのミニゲームは難易度やさしめ。うっかり仲間を撃ち殺しちゃうバッドエンドの演出とかも多分あるんだろうけど、ちょっと怖くて確認できてないんだよな〜。いつか実践する勇気が出たら調べてみよっと。
厨房のイルミこと、自称主夫のカイ。マイペースで掴み所がなくてやや天然。初見では見ためからしてヤバ奴だなって思ったけど、いざ話してみたら丁寧な物腰で、サラちゃんのことを心配してくれたりと、意外にも信頼のおけるやつか…?と思いきや、正体はなんとサラちゃんのストーカーでした。序盤にサラちゃんを悩ませてた張本人。
サラちゃんもこんなタイミングで気づく!?ここのくだりめちゃくちゃ鳥肌立ちました。ジョーがストーカー = 誘拐犯説を推してるけど、まさかストーカーもデスゲーム参加者だとは。でもガチ運試しのロシアンルーレットに参加したりと、裏切者らしからぬ言動が多いんだよね。どっち側なんだろう…。
この後はみんなで協力して、バラバラにされた人形のパーツを集めることに。ロシアンルーレットに引き続き、今度はカラダ探し!ここもビクッとさせられる演出が盛りだくさんです。映像よりも、衝撃シーンの時の「ピピピピッ」てSEにビビる。
ここらへんでサラちゃんの相棒がソウさんからジョーに変わるんだけど、一緒に行動していく中で、同じもの見た時の2人のリアクションの違いを楽しめる。ソウは、『他学科だけど同じサークルの優しい先輩』っぽい、親しいけどやや遠慮がちなお兄さんって感じ。ジョーは『やんちゃ爽やかな大型犬男子』って感じで、子供や娯楽施設に対してのリアクションがハツラツとしてて楽しいです。開かずの引き戸をあっさり開けてくれるジョー、好きだ…。
そして人形のパーツが全て揃って出現した女、グッドデザイン賞を受賞。
ロボットAI的なものなのかと思いきや、ぶん殴られたら血は出る模様。しかも結構ガチギレしてて人間の感情むき出しだったので、多分ふつうの人間なんだろうな。白い霧で充満された時に入れ替わった感じなのかな。ここが現実世界なのか異世界なのか、判断するカギになりそう。
デスゲーム主催者側の技術力はまだ不明だけど、マダム・タッ◯ーさながらの本物そっくりの精巧な人形を作る技術があるのは確実らしい。人形が準備してあったってことは、デスゲームの参加者は行き当たりばったりじゃなくて、事前に確定してたってことですね。
で、自称ゲームマスターのホエミーの鶴の一声で、突然多数決ゲームが始まることに。まずはお試し投票です☆的な感じでこの中の誰か1人に投票させられるんだけど、まぁとりあえずは様子見ってことで自分に投票するやん? で、結果発表で各々1票ずつ入ってるのを順に確認。多分みんなも自分に入れたのかな…?って思ってたら、高校教師の三島先生にだけ3票も入ってるの。いや…まあそりゃみんながみんな自分に投票するわけでもないか…、先生ちょっとマッドサイエンティストっぽいしなぁ(笑)って呑気に見てたら……、
えええええええええーーーーーー!!!!!!???
お試しだよって言ってたくせに、一番多く票を集めた三島先生が殺されてしまうという急展開!!ちょっといくらなんでも理不尽すぎない?
ここに来るまで三島先生と結構喋ったりしてて、案外お茶目な部分とか、人として出来すぎてる聖人な部分とかをしっかり見てきて、好感度爆上がりしてたんですよ。それもこれもプレイヤーを凹ませるための布石か? 悪趣味だ!!!(褒めている)
この練習投票について、「同数票だった場合のみチャラになります♡」みたいなのをほぼ後付けで教えられることに。見せしめで殺されるのはデスゲーム系のセオリーでもあるけど、これは色々と雑すぎる!しかも自分たちの投票の結果こうなったから、全員で殺したも同然だし。
ホエミーによって、死んだ三島先生の善意を踏みにじられ、サラちゃんは絶望のどん底に…、と次の瞬間、カイさんがホエミーを物理攻撃!!
カイさんかっこいいーーーーーー!!!!!!
まさかここでカイさんが動くとは!しかも表情変えず静かにブチギレるなんて、ちょっとストーカーのくせに良いキャラすぎない!?「覚えてろよ!」と、こってこてのセリフを吐いて退散していったホエミー(笑)
危険を顧みず闘ってくれたカイさんに拍手喝采!
案の定、誰が三島先生に票を入れたのかで、一同が疑心暗鬼に陥ることに…。ジョー惑わされるな!この空気感こそゲームマスターの望む展開だ! みんなに窘められて正気に戻ったジョーだけど、自己嫌悪に陥っちゃった。落ち込む後ろ姿があまりに哀愁漂いすぎてて笑った。
ここらへんからジョーの言動がやや怪しくなってくるんだけど、いやいやジョーに限ってそういうのはないって!うん、ないない!…ないない…、………めて……、……やめ、て……。
やめて!!!
ジョーにだけは不信感を抱きたくないよね。
三島先生の元教え子で、現役美大生のナオ。朗らかで優しいけど、すごくナイーブでテンパりやすい印象のある女性。高校時代に三島先生にたいへんお世話になっていたらしく、先生をものすごく尊敬している。先生ほんとにめちゃくちゃ人格者なんだよなぁ…。そのナオが、三島先生の死のショックで茫然自失となってしまった。ナオの先生を想うがあまりの行動が、後々波乱を巻き起こすことに…。
余談なんですけど、これは方向音痴あるあるなのか単に私がバカなのか、とにかくマップが覚えられない!『ピンクの部屋』の行き方とかしばらく思考停止する。特に、『広間→喫煙所の廊下→遊技場』ここの繋がりがすぐあやふやになる。一発で遊技場行けるか、せめて『遊技場の廊下』にしてください!!
サラちゃん、この後開かれるらしい、『多数決メインゲーム』の配役カードを拾う。さっそく役職当たっちゃってるじゃ〜ん!これ絶対誰かの嘘に巻き込まれて大勢から疑惑の眼差し向けられるやつじゃん!私そういう展開に限って共感性が高まってしまうので、もうすでに胃が痛いんですが。お巡りさんのケイジがやたらサラちゃんを持ち上げるのも、このための布石では?とか変な勘ぐりしてしまう。
ちなみにワタクシ生まれ持っての人狼不適合者なのですが、そんな私でも無事に人狼のルールを理解しつつ討論を勧められるのか!?メインゲームを乞うご期待!!
古典的な脱出ゲーム出現! 脱出ゲーム大好き!難易度もやさしめなので、こちらはサクッとクリア。ちょっとしたホラー演出もあったりして、ドキドキしながら挑めました。
今までずっと部屋に隠れたらしい、12人目のデスゲーム参加者、元囚人のゴンベエ登場。ロシアンルーレットでがんがん的を撃つサラちゃんを目撃してしまったらしく、サラちゃんをバリバリに警戒している。そのためサラちゃんへの反発心高し。カイさん、フライパンの出番です。
基本強気な態度なんだけど、迫られると突然弱気になってヒステリックに喚き散らすという、なかなか面白れーやつ。これで参加者が全員揃いました。
気絶したゴンベエを担ぐサラちゃん強ぇえ。ゴンベエ担いだ状態で人に話しかけると、「うわっ、なにそいつ!?」みたいなリアクションされるの、あまりに散々で笑っちゃった。
ゴンベエから事情を聞き出すために、取り調べするミニゲーム発生! コマンド入力でひたすらゴンベエの心を揺さぶります。「たずねる」「なだめる」に並んだ「恫喝」のコマンド笑った。ひらがなにすることで不思議と躊躇なく選べる。
その後の探索モードでは、自称お巡りさんのケイジとバディを組むことに。独特のゆる〜いオーラがあるけど、洞察力は鋭い、油断ならない人。
体が異様にデケえ。登場するだけでムッワァァアって効果音がつきそう。
この人はなぜかいきなりサラちゃんに全幅の信頼を寄せていて、なにかとサラちゃんに注目が集まるようにみんなを誘導したりする。まだそこまで信頼しうる材料足りてなくないか?
「(サラちゃんが)かわいいからね」、「肩車してみる?」など、一歩間違えるとセクハラまがいの発言をしてくるんですが、サラちゃんが全く意に介さないおかげでセクハラ認定されてない節ある。 そらジョーからも怪しまれるわ。ソウ・カイ・ケイジからのサラちゃんに対しての熱量、いきなり重くない?
さて、ナオさんがいよいよヤバイ。ショックのあまり気が動転したのか、ついに三島先生のもげた頭部を持って逃走!やべ~~~!!まさかこんな展開になるとは予想できなかった!ヤンデレ風味は元からあったけど、突然ぶち破ってくるじゃん!そこまでやっちゃうともう誰もフォローできないよ!
そんな矢先、主催者側のPCの解析を1人行なっていたソウが、何者かにぶん殴られ、PCを奪われる事件発生! ナオよりもそっちの犯人早く捕まえた方がいいって!いやそれともソウの自作自演か?正直ソウに真っ先に情報握られるの怖かったので、窃盗犯さんgjって言いたい気もある。
ソウが倒れてた近くで『身代わり』のカード見つけたんだけど、カード見られたソウの顔面蒼白っぷりが凄まじかったので、多分見られちゃダメなやつだったんだろうな。どんな効果のカードかは知らないけど、これはメインゲームを有利に進める手がかりなのでは…?
ところでケイジさん、さっきからすっごいサラちゃんを導いてくれるんだよな~!それもリードするわけじゃなくて、大海原のような包容力でソ…っと背中押してくれる感じ。もうすっかりサラちゃんのバディが板についてきたけど、頼むから裏切者だったりこの後のメインゲームでいなくなったりしないでほしい。
というわけで、消えたナオさんの捜索と、メインゲームの感想をまた次回。
生首抱えて佇むナオさん想像したら怖すぎる。
次↓↓