魂の文学的良心

感想とかレポとか日記 

修羅の多数決 ・キミガシネ1章やったよ日記

 

 

『キミガシネ -多数決デスゲーム-』をプレイしたよ~!タイトルが物騒!

2017年にリリースされ、その後も現在まで不定期で続章が更新され続けてる、ナンキダイさん作の長編フリーゲーム。PC、スマホから無料でプレイできる。

公式はこちら↓

game.nicovideo.jp

ジャンルは推理要素ありのホラーアドベンチャーで、平たく言うと『大勢が幽閉されてデスゲームする系』です。生贄の排出に『多数決』や『人狼ゲームっぽいやつ』が用いられてて、キャラ同士の信頼や疑心暗鬼がより濃ゆい、ヒューマンドラマさながらの重めストーリーとなっております。他にも章ごとに多彩なミニゲームがあったり、討論パートではダイナミックな演出があったり、個性豊かなキャラと相まって非常に満足度が高い。

そんで何よりこのゲームの一番好きなところが、公式が『レトロホラー』と銘打ってる通り、今どき風なストーリーやキャラデザに相反して、ゲームシステムが全体的にすげー古めかしいところ。殺風景なドットのグラフィックとか、コマンド式とか、セリフ表示のSEとか、ホラーの演出とか、このゲームを構成するすべての要因が私にスーパードンピシャ。フリーゲームでこのクオリティは素晴らしいとしか言いようがない。

というわけで、以下からプレイ日記を綴っていきます。がっつりネタバレしてるので注意。

 

 

 

 

 

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いきなりめちゃくちゃ好きなタイプのドット絵背景。画面がシンプルだからこそ、無音とか点滅とかの古典的な怖さが染みる。右端のポスターのあやふやさとか、めちゃくちゃ怖くない?

ストーカー被害に悩まされる、女子高生のサラが主人公。そんなサラちゃん、幼馴染のジョーと2人まとめて、いきなり『拘束を解け!』系のデスゲームに巻き込まれることに。タイムオーバーになったら逆パカされそうな拘束装置だったので、怖すぎて慌てて脱出した。謎解き自体はかんたんで、わりとすぐクリアできたよ。

ただ最近3Dグラフィックに慣れ過ぎたせいで、ドット絵のアイテムを視認できなくなってきた。「紙やすり」って説明されても脳が情報を処理できない。

 

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現時点ではジョーのこの笑顔が一番怖い。その風貌、もしかしてごくせん2に出演してた?

そして主人公サラちゃんがめちゃくちゃかわいい!

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性格や喋り方も朴訥とした武士みたいで、一瞬取り乱してもすぐ冷静になってくれるし、超絶聡明で人格者で凄く頼もしい主人公。前髪の仕組みを教えてほしい。

すげー洗練された近未来的な建物に、男女11人が集められます。結構快適空間っぽいけどな?

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うわ~!人物のドット絵がものすごい好みの粗さ~!粗ければ粗いほど良いんだよね!ワタクシ古のオタクなので、個人サイトに貼られまくった『○○同盟』の多種多様なドットアイコンには心躍ったものです。(なんの話?)

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老若男女さまざまなタイプの面々が集結。おお…、彩り豊かで覚えやすい。

キャラ紹介は順次やっていきます。とりあえず各々解散で建物の全容を探っていこうよって流れに。

ジョー、底抜けに明るくて前向きですげー良いやつ。サラちゃんのセリフ選択肢で、ジョーに対して「邪魔」とかも選べるんだけど、そんなこと言っても「おう、邪魔で結構だぜ!(ニコニコ)」みたいな対応してくるから、陽のエネルギーとサラちゃんへの信頼度がすごい!って思いました。しかも、猪突猛進に見えて実はかなり慎重なタイプ。でも慎重すぎるがあまりやや頭でっかちになりがちなのかな? 一歩間違えたら場をかき乱す要因になりそう。でも現時点では一番信頼のおけるキャラです。

サラちゃんが信用できそうだからって声をかけてきた、自信なさげな青年と共に捜査開始。ジョーがこの11人の中に誘拐犯がいると踏んでるんだけど、この人とサラちゃんが組むのは大丈夫なんだ?いざとなったらサラちゃんの方が強そうだから?

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頼りないけどナチュラルに優しい、自称フリーターのソウ。趣味は散歩・映画鑑賞・ビリヤードです。(憶測)

人畜無害そうなオーラでこちらを安心させてるつもりだろうが、私はちゃんと知ってるからな…、お前が人格豹変要因だってこと…。この人プロローグの時点で既にゲス顔晒してるんですよね。正体明かすの早ッッ!! 彼だけ不自然にマフラーで首輪を隠してるので、もう間違いなくトリックスター的な場をかき乱すキャラか、実はデスゲーム主催者側ですみたいなので間違いなし。言動にわずかなボロが出ないか注意深く見てるんだけど、注意せずともわりとボロボロ出してくれるので、変に混乱しなくて助かる。

 

色々と探索の末、部屋に閉じ込められた5人で突然ロシアンルーレットゲームをやるハメに。銃を誰に持たせるかで議論が始まりました。こういうちょっとした話し合いでも対話モードがスタートするよ。ここのBGMが神。

デスゲーム系でこういう時って、だいたい声がデカいやつが強引に話を進めたりして、一度ギスギスするのがセオリーじゃん。なのにキミガシネの面々たち、揉めそうな気配を察したら「一旦冷静に話し合おうよ」ってみんなで意見が一致してるの、えらいぞ! 5人の中で一番頭固そうなQ太郎とか、決裂要因になりそうなカイとかが、真っ先に意見を述べて進展していくのとか凄いありがたい。みんなそれぞれの意見を聞いた上で、ちゃんと考えて理論的に話を進めていく印象。できる大人たちの集い!

なにより議事進行のサラちゃんが頼もしい。1vs1の舌戦になっても一歩も引かずガンガン発言してくれる。私だったらQ太郎の顔圧に負けて「す、すません(´・ω・`)」って言っちゃいそうなのに。サラちゃんったらQ太郎だけにとどまらず、ハッキリ物申さないお巡りさんまでめちゃくちゃ叱りつけててキャッキャしちゃった。

まだ開始早々だけど、腹割って話し合いをしたおかげで、もう既に仲間たちとの絆が芽生えてきた。特に、意外と話がわかるやつっていうギャップで Q太郎の好感度がうなぎのぼり。

自称野球選手のバーガーバーグQ太郎。声に出して読みたい日本語みたいな名前。

見た目は暴君パワータイプで人の話し聞かなさそうだから、初見で「真っ先に死ぬわ…」って思ったんですよね。でも実際は、仲間思いで熱血漢な一面と、リアリストで繊細な一面を併せもつ、非常に人間らしいタイプだった。いざという時に力になってくれそう。

ちなみにロシアンルーレットミニゲームは難易度やさしめ。うっかり仲間を撃ち殺しちゃうバッドエンドの演出とかも多分あるんだろうけど、ちょっと怖くて確認できてないんだよな〜。いつか実践する勇気が出たら調べてみよっと。

厨房のイルミこと、自称主夫のカイ。マイペースで掴み所がなくてやや天然。初見では見ためからしてヤバ奴だなって思ったけど、いざ話してみたら丁寧な物腰で、サラちゃんのことを心配してくれたりと、意外にも信頼のおけるやつか…?と思いきや、正体はなんとサラちゃんのストーカーでした。序盤にサラちゃんを悩ませてた張本人。

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サラちゃんもこんなタイミングで気づく!?ここのくだりめちゃくちゃ鳥肌立ちました。ジョーがストーカー = 誘拐犯説を推してるけど、まさかストーカーもデスゲーム参加者だとは。でもガチ運試しのロシアンルーレットに参加したりと、裏切者らしからぬ言動が多いんだよね。どっち側なんだろう…。

 

この後はみんなで協力して、バラバラにされた人形のパーツを集めることに。ロシアンルーレットに引き続き、今度はカラダ探し!ここもビクッとさせられる演出が盛りだくさんです。映像よりも、衝撃シーンの時の「ピピピピッ」てSEにビビる。

ここらへんでサラちゃんの相棒がソウさんからジョーに変わるんだけど、一緒に行動していく中で、同じもの見た時の2人のリアクションの違いを楽しめる。ソウは、『他学科だけど同じサークルの優しい先輩』っぽい、親しいけどやや遠慮がちなお兄さんって感じ。ジョーは『やんちゃ爽やかな大型犬男子』って感じで、子供や娯楽施設に対してのリアクションがハツラツとしてて楽しいです。開かずの引き戸をあっさり開けてくれるジョー、好きだ…。

そして人形のパーツが全て揃って出現した女、グッドデザイン賞を受賞。

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ロボットAI的なものなのかと思いきや、ぶん殴られたら血は出る模様。しかも結構ガチギレしてて人間の感情むき出しだったので、多分ふつうの人間なんだろうな。白い霧で充満された時に入れ替わった感じなのかな。ここが現実世界なのか異世界なのか、判断するカギになりそう。

デスゲーム主催者側の技術力はまだ不明だけど、マダム・タッ◯ーさながらの本物そっくりの精巧な人形を作る技術があるのは確実らしい。人形が準備してあったってことは、デスゲームの参加者は行き当たりばったりじゃなくて、事前に確定してたってことですね。

で、自称ゲームマスターホエミーの鶴の一声で、突然多数決ゲームが始まることに。まずはお試し投票です☆的な感じでこの中の誰か1人に投票させられるんだけど、まぁとりあえずは様子見ってことで自分に投票するやん? で、結果発表で各々1票ずつ入ってるのを順に確認。多分みんなも自分に入れたのかな…?って思ってたら、高校教師の三島先生にだけ3票も入ってるの。いや…まあそりゃみんながみんな自分に投票するわけでもないか…、先生ちょっとマッドサイエンティストっぽいしなぁ(笑)って呑気に見てたら……、

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えええええええええーーーーーー!!!!!!???

お試しだよって言ってたくせに、一番多く票を集めた三島先生が殺されてしまうという急展開!!ちょっといくらなんでも理不尽すぎない?

ここに来るまで三島先生と結構喋ったりしてて、案外お茶目な部分とか、人として出来すぎてる聖人な部分とかをしっかり見てきて、好感度爆上がりしてたんですよ。それもこれもプレイヤーを凹ませるための布石か? 悪趣味だ!!!(褒めている)

この練習投票について、「同数票だった場合のみチャラになります♡」みたいなのをほぼ後付けで教えられることに。見せしめで殺されるのはデスゲーム系のセオリーでもあるけど、これは色々と雑すぎる!しかも自分たちの投票の結果こうなったから、全員で殺したも同然だし。

ホエミーによって、死んだ三島先生の善意を踏みにじられ、サラちゃんは絶望のどん底に…、と次の瞬間、カイさんがホエミーを物理攻撃!!

カイさんかっこいいーーーーーー!!!!!!

まさかここでカイさんが動くとは!しかも表情変えず静かにブチギレるなんて、ちょっとストーカーのくせに良いキャラすぎない!?「覚えてろよ!」と、こってこてのセリフを吐いて退散していったホエミー(笑)

危険を顧みず闘ってくれたカイさんに拍手喝采

 

案の定、誰が三島先生に票を入れたのかで、一同が疑心暗鬼に陥ることに…。ジョー惑わされるな!この空気感こそゲームマスターの望む展開だ! みんなに窘められて正気に戻ったジョーだけど、自己嫌悪に陥っちゃった。落ち込む後ろ姿があまりに哀愁漂いすぎてて笑った。

ここらへんからジョーの言動がやや怪しくなってくるんだけど、いやいやジョーに限ってそういうのはないって!うん、ないない!…ないない…、………めて……、……やめ、て……。

やめて!!!

ジョーにだけは不信感を抱きたくないよね。

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三島先生の元教え子で、現役美大生のナオ。朗らかで優しいけど、すごくナイーブでテンパりやすい印象のある女性。高校時代に三島先生にたいへんお世話になっていたらしく、先生をものすごく尊敬している。先生ほんとにめちゃくちゃ人格者なんだよなぁ…。そのナオが、三島先生の死のショックで茫然自失となってしまった。ナオの先生を想うがあまりの行動が、後々波乱を巻き起こすことに…。

余談なんですけど、これは方向音痴あるあるなのか単に私がバカなのか、とにかくマップが覚えられない!『ピンクの部屋』の行き方とかしばらく思考停止する。特に、『広間→喫煙所の廊下→遊技場』ここの繋がりがすぐあやふやになる。一発で遊技場行けるか、せめて『遊技場の廊下』にしてください!!

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サラちゃん、この後開かれるらしい、『多数決メインゲーム』の配役カードを拾う。さっそく役職当たっちゃってるじゃ〜ん!これ絶対誰かの嘘に巻き込まれて大勢から疑惑の眼差し向けられるやつじゃん!私そういう展開に限って共感性が高まってしまうので、もうすでに胃が痛いんですが。お巡りさんのケイジがやたらサラちゃんを持ち上げるのも、このための布石では?とか変な勘ぐりしてしまう。

ちなみにワタクシ生まれ持っての人狼不適合者なのですが、そんな私でも無事に人狼のルールを理解しつつ討論を勧められるのか!?メインゲームを乞うご期待!!

 

古典的な脱出ゲーム出現! 脱出ゲーム大好き!難易度もやさしめなので、こちらはサクッとクリア。ちょっとしたホラー演出もあったりして、ドキドキしながら挑めました。

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今までずっと部屋に隠れたらしい、12人目のデスゲーム参加者、元囚人のゴンベエ登場。ロシアンルーレットでがんがん的を撃つサラちゃんを目撃してしまったらしく、サラちゃんをバリバリに警戒している。そのためサラちゃんへの反発心高し。カイさん、フライパンの出番です。

基本強気な態度なんだけど、迫られると突然弱気になってヒステリックに喚き散らすという、なかなか面白れーやつ。これで参加者が全員揃いました。

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気絶したゴンベエを担ぐサラちゃん強ぇえ。ゴンベエ担いだ状態で人に話しかけると、「うわっ、なにそいつ!?」みたいなリアクションされるの、あまりに散々で笑っちゃった。

ゴンベエから事情を聞き出すために、取り調べするミニゲーム発生! コマンド入力でひたすらゴンベエの心を揺さぶります。「たずねる」「なだめる」に並んだ「恫喝」のコマンド笑った。ひらがなにすることで不思議と躊躇なく選べる。

 

その後の探索モードでは、自称お巡りさんのケイジとバディを組むことに。独特のゆる〜いオーラがあるけど、洞察力は鋭い、油断ならない人。

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体が異様にデケえ。登場するだけでムッワァァアって効果音がつきそう。

この人はなぜかいきなりサラちゃんに全幅の信頼を寄せていて、なにかとサラちゃんに注目が集まるようにみんなを誘導したりする。まだそこまで信頼しうる材料足りてなくないか?

「(サラちゃんが)かわいいからね」「肩車してみる?」など、一歩間違えるとセクハラまがいの発言をしてくるんですが、サラちゃんが全く意に介さないおかげでセクハラ認定されてない節ある。 そらジョーからも怪しまれるわ。ソウ・カイ・ケイジからのサラちゃんに対しての熱量、いきなり重くない?

 

さて、ナオさんがいよいよヤバイ。ショックのあまり気が動転したのか、ついに三島先生のもげた頭部を持って逃走!やべ~~~!!まさかこんな展開になるとは予想できなかった!ヤンデレ風味は元からあったけど、突然ぶち破ってくるじゃん!そこまでやっちゃうともう誰もフォローできないよ!

そんな矢先、主催者側のPCの解析を1人行なっていたソウが、何者かにぶん殴られ、PCを奪われる事件発生! ナオよりもそっちの犯人早く捕まえた方がいいって!いやそれともソウの自作自演か?正直ソウに真っ先に情報握られるの怖かったので、窃盗犯さんgjって言いたい気もある。

ソウが倒れてた近くで『身代わり』のカード見つけたんだけど、カード見られたソウの顔面蒼白っぷりが凄まじかったので、多分見られちゃダメなやつだったんだろうな。どんな効果のカードかは知らないけど、これはメインゲームを有利に進める手がかりなのでは…?

ところでケイジさん、さっきからすっごいサラちゃんを導いてくれるんだよな~!それもリードするわけじゃなくて、大海原のような包容力でソ…っと背中押してくれる感じ。もうすっかりサラちゃんのバディが板についてきたけど、頼むから裏切者だったりこの後のメインゲームでいなくなったりしないでほしい。

 

というわけで、消えたナオさんの捜索と、メインゲームの感想をまた次回。

生首抱えて佇むナオさん想像したら怖すぎる。

次↓↓

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モテ王国築いちゃったミネなかガール2年目 〜目指せ結婚〜

 

 ミネラルタウン開拓日記1年目がこちら。

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最近はゆったりほのぼの牧場ライフ営みながらも、一方では ゴーストオブツシマで敵をバッサバッサ切り捨て、さらにもう一方の龍が如くではチンピラの頭をバットでしばき倒してます。温度差で風邪ひきそう。

そんなこんなでミネなかガール2年目の春に突入!! 地獄の1年目冬を終え、やっと釈放されたような気分です! シャバの空気うめ〜!!

一応カイとの結婚を目標にしてたのですが、タイトルの通り、2年目以降は特にアピールしてないのになぜか花婿候補にモテまくることに。

というわけで、Happyモテモテライフスタート!

 

 

2年目 春の月

 やっと長い冬を超えた…。前も言ったけどミネなかの冬が苦手で、ボーイ版ではここでつまずいて何度もリセットを繰り返してきた全科アリなのです。それをどうにかこうにか乗り越え、ついに幸せの春到来。作物を植えられる喜び!!とにかく彩りが無くてしんどかったので、一刻も早く畑を潤わせたい。というわけで雪解け早々すぐに農作業開始。

2年目の農業部門の目標が『イチゴを育てること』。イチゴの苗は、カブ・じゃいも・きゅうりを各100個ずつ出荷すると店頭に並ぶ、隠し要素的な作物なのですが、ご覧の通り1年目はカブに情熱を注ぎすぎまして。

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残念ながら芋きゅうりが100個に到達しなかったんだよね。カブは実りが早いし出荷額もそこそこだし、1年目の金策には持って来いだからね。それにしてもカブだけずば抜けすぎ。というわけで2年目は芋きゅうり多めに植えて、早くイチゴが店に並ぶのを待つ!!と意気込んだのは良いものの、何事も焦ってはいけない。焦って耕した結果、また計画性0のズタズタ農場に。

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左下の牧草、逆にどう植えればそうなるの?

結果1年目から何も成長していないことが分かった。後悔するって分かってるのに、なぜか植えたい衝動を抑えられないんだよね。

 

地獄の冬の間は、住民との友好度上げに力を注いでおりました。ほぼすべての住民との友好度がMAX行ってるはず。このままうまいこと月日を重ねれば、住民の様々な家庭の事情に介入できるらしい。

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サーシャさん…好きだ…。

同年代女子との友好度もほぼほぼMAXに。もう毎日楽しくてしょうがない。

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かわいくてため息出るでしょこんなん。俺の初恋の女マリー、やっぱぶっちぎりでかわいいわ。ボーッとしてたら急に俺が現れたから、びっくりしちゃったのカナ?(^^)

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ひゅ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!

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会いに行くたび毎回こんなかわいいリアクションしてくれます。アカン…ボーイ版やりたくなってきた…。

ボーイ版では男子の友好度上げると、主人公の男友達としてフランクに接してくれるようになるんだよね。でもガール版の女子って、仲良くなるにつれ女の顔のぞかせるよね…?

 

話変わって、春の一大イベントと言えばホワイトデーもとい『春の感謝祭』。男子たちがわざわざ牧場にやってきて、バレンタインのお返しのクッキーをプレゼントしてくれます。渡してくる時のみんなのリアクションがかわいかった。グレイが初期のつっけんどんな感じからすっかりニコニコはにかみ王子に変わっていて、これは人気なのが頷けるわ。グレイってわりとすぐデレッデレになるよね。

そして大本命のカイからは、こちらからチョコを送ってないにも関わらず、クッキーが郵送で届きました。くぅ~~~~~~~!!

しかもメッセージカードの内容が『はい、クッキー』みたいな感じで、えらいサラッとしてるな~と思ってたら、なんと指輪が同封されとった。

ええええええええええええええええええ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!このタイミングで!!!!????他男子はクリスマスパーティーのしっとりした雰囲気で指輪送ってくるのに、カイったらこんな不意打ち食らわせてくるの!!??遠距離恋愛~~~~~!!!!!夏に向けてのモチベーションが爆上りしました。

ちなみに主人公から女子にクッキーをプレゼントすることも出来ます。しかし当日用意できなかったため、男子からもらったクッキーの包装解いて、それを送りつけるという愚行を犯してしまいました。しかもポプリにあげた際に「それまさか人からもらったやつじゃないよね?」とズバリ言い当てられてしまった。心臓に悪いので、来年からはちゃんと作って用意しときます。

それにしてもやっぱこういう行事での女主人公→女子への贈り物は、もらった側が怪訝そうにするんだよね。なんでー!?女子どうしの贈り物だって楽しいじゃーーん!!!

 

話変わって、春の競馬で我が愛馬シャオランくんが優勝しました。優勝したらぼろ儲けできるのかと思ってたけど、特に金目のものはいただけないらしい。一応優勝馬の称号みたいなのはもらえるけど。これならレース不参加で賭けに専念した方が良いな。

 

そして念願のイチゴ収穫!!

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コロポックルの収穫レベルが上がりすぎて、あっという間にかっさらっていく!早すぎて追いつかねえ!

 

 

2年目 夏の月

いらっしゃ~~~~~~~~~い!!!!!♡

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今年は夏のスタートに挨拶に来てくださいました。この時をどんだけ待ったことか。去年育てた夏野菜を山ほど冷蔵保存しておいたので、それらで猛アタックの日々。海辺に立ち寄るといつでもカイがいてくれるのほんと嬉しい。ずっといてくれ…。

そして愛情度上がっていくと、なかなか見せてくれなかった弱い部分を見せてくれるようになります。店が繁盛してないこととか、街の男たちから嫌われてることとかを主人公に相談してくれるように。周囲の目をあまり気にしない人だと思ってたけど、ちゃんと人間味のある部分もあるんだね。街の男たちから嫌われてる件、100歩譲って同年代のリックと犬猿の仲なのは分からんでもないけど、デュークをはじめとした親父たちよぉ…。カイにも失礼だったりいい加減な部分はあったにしろ、相手は若いんだし大目に見てやんなさいよ。

 

そして猛アタックが実り、いつの間にかカイの愛情度があっつあつになってました。愛情度(中)あたりからしれっと呼び捨てにしてくるのグゥ推せる。

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大丈夫。そのうち否が応でもこの街に縛り付けられることになるから。

 

そして相変わらず、バカみたいな作物の植え方をしてしまう。

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春で何を学んだんだよ。

夏野菜は彩りよくて楽しいので、何も考えずめいっぱい植えてしまった。牧場の事はほぼコロポックルに任せてるけど、たまにうっかり仕事を頼み忘れた日なんか地獄。毎日コロポックルの友好度ばかり気にしてて、カイよりよっぽどコロポックルの方に貢いでますよ。こいつらに見捨てられたら私は終わるから。

 

さらに通販でダブルベッド購入。これで結婚できる環境は整った。あとは愛情度満たすだけ!結婚の条件に『ダブルベッドの所持』が必須なんだけど、幼少期にはわからなかったその意味が今ならわかる。かつてマリーとの愛情度がマックスだったのに、どんだけプロポーズしてもOKいただけなかったの、思い返してみればダブルベッドを持って無かったからなんだよね~。そりゃお嫁に来ても寝るところがないわ。 

で、ダブルベッド届いたその日に、女の子たちが「お泊り会しよう」って遊びに来たんですよ~~~~~~♡♡

forガールでしか味わえない、女の子とのお友達イベント!!

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みんなでぎゅうぎゅうにベッド入って、結局狭くて無理ってことで帰っていかれました。きゃわいいいいいいいいいいいい♡

みんなの寝間着ルックも拝む事が出来て、もうこれでforガールの旨みを8割吸い尽くしたようなもん。

 

話変わって、ここからは行事関係の記録。夏は動物の大会が目白押し。

我が愛犬のケロちゃんもといケルベロスをフリスビー大会で優勝させてやりたくて、去年ひたすら浜辺で特訓してきました。なのになかなか伸びない記録。毎日毎日犬を浜辺に運ぶの面倒なので、ザクの家に居候させてもらってた。結局記録全く伸びずで、優勝逃すことに。ゴムボールでの特訓が足りなかったのか…?

そして我が愛牛のトウヤ、牛コンテストで優勝。クソデカ牛乳出してくれるようになったので嬉しいけど、これだけ立派だと人にプレゼントするの躊躇してしまうな…(笑)。

そして昨年優勝を逃した鳥コンテスト、今年も決勝までコマを進めるも、あと一歩のところで敗退。まあ別に負けたのはいいんだけど、なにが悔しいって、負けた後の会場にいる人たちのリアクションがな…。大抵の人たちは「頑張ったね」とか「仕方ないよ」とか慰めの言葉をくれるんですよ。でも中には「愛情不足だ」とかなんとか言ってくる人たちもいて、うるせーーー!お前らに何がわかる!!!って叫びそうになりました。(次はぜってー勝つ)

 

さてまた話は変わって、去年は泣く泣くぼっち観戦した花火大会でしたが、今年は一緒に観る相手を男子5人の中から選ぶことができたよ!だけどキャラのセリフを全員分確認したくて一旦全員の誘い断ったら、そのままぼっち花火大会始まっちゃって慌ててロードしました。二周目選ばせてくれや…。吟味する暇さえも与えてくれない、そんな花火大会でした。

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夏も終わりを迎え、カイともしばしのお別れ。この時点で愛情度(大)だったので、プロポーズチャレンジしても良かったんですよ。……でもまだ牧場経営2年目だし、ちょっと早いか…?それに未婚の時しか見られないイベントを回収できてない気がして、プロポーズは来年に保留ということで…。来年こそは絶対プロポーズします!!!

そして去年は別れも告げず颯爽と町を去っていったカイですが、今年はちゃんとお別れの挨拶がありました!!去り際に名残惜しそうに振り返って、「じゃあな!」って言ってくるところ、涙なしには見られない。

 

2年目 秋の月

春、夏のやりすぎ畑から流石に学んで、秋はとりあえず各作物を27個ずつにとどめておいた。出荷額が高いサツマイモはちょっと多めで。これで冬に備えて貯金します!

まあ秋は神父カーターさんの隠しマツタケが採れるし、毎日1000円の収入は確実だから!

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秋の行事は特にこれと言って言及することはなく…。去年と同じく闇鍋大会に出たり、女子たちと音楽祭出たり。今年もやっぱりポプリだけ不参加なんだよね。ポプリって女子で唯一 休日に協会へ遊びに来る人なんだから、このイベントこそ出るべきだよ。

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かわゆ…。

関係ない話なんだけど、ランとおしゃべりしてると、話題の中でたびたび町の女の子の名前を出してくるのがすごいほっこりする。仲良いんだな〜。この町の若者って、自分のカップル以外の男女のことを「認識してないんか?」ってくらい話題に出してこないからね。たまに名前出てくると嬉しい。

 

で、タイトルにも書いた通り、牧場経営2年目になって、なんかわからんけど男性陣からめちゃくちゃモテてるんですよ。まじで何もしてないのにガンガン愛情度上がる。多分男子みんなお店営んでるから、お店利用すればするほど勝手に愛してくれるんだよね。雑貨屋なんて生活必需品の7割が売ってるので、自ずと雑貨屋の娘カレンの友好度も上がってくれるってわけ。

ドクターに関しては『毎日健康に過ごせば愛情度UP』らしく、いくらなんでもチョロすぎる。毎晩コロポックルをこき使って自分は20時に寝る女ですから、そりゃ健康そのものです。健康でいればいるほどエリィのヤンデレ度を高めるっていうリスクはあるが。

一応目標のひとつに、町民同士の結婚式を見届けることもありますので、主人公との愛情度があまり高くなりすぎても困るんだよね。各カップルは早めに良い感じになってもらわないと。

ちなみに2年目までに発生するライバルイベントは、無事すべて見ることができました。私の最推しカップル、マリー&グレイはもう結婚まで秒読み。マリーの説教を素直に聞き入れるグレイにすごい和まされた。はやく結婚した方がいいと思う。公の場でふたりでいる珍しいシーン、影ながら見守らせていただいた。

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ラン&クリフも結婚まであと一押しかな?クリフがやっとランちゃんの存在の大きさに気付いた感じ。この2人もすごくお似合いでいい雰囲気です。でもカーターさんも言うように、クリフの中で主人公の存在ってかなり大きいと思うんだよな。そうなるとランちゃんに若干の当て馬感が漂っててツライので、主人公が果たしたのと同程度の大役をランちゃんにも与えてやってほしい。

エリィ&ドクター、エリィがドクターに完堕ちしてます。やっと天然ドクターがエリィの気持ちに気付いた感じかな。こっちも色んな意味で早く結婚してくれ。

カレン&リック、ここはどうなんだろうか…。もう幼馴染のままでいた方が良いような気がしてきた。リックの背負ったものを、カレンがただ顔なじみだからとか放っておけないとかって理由で全部受け止めてるような。それってどうなんだろう…。カレンには、本人もウマが合うと自称する、木こりのゴッツさんを推薦します。多分誰よりも大切にしてくれると思うよ。でもゴッツさんは亡き妻子への後悔を抱えて生きているので、再婚は絶対しなさそう。山頂パトロールしてる姿とか、誕プレ渡した時のリアクションとか、悲しくて見てられないよ。誰かゴッツさんの心を救ってあげてほしい。

ちなみにサーシャさんとリリアさんの関係ってどう思う?? 私は大いにアリだと思うんだけど…。

 

そして、特定の愛情度に達した証に男子からもらえる特別アイテム、全員分ゲットしちゃった。リックのアイテム、『父の腕時計』ってだいぶヘビーだな。ちょっと仲良くなった程度の女に渡したらあかんやろ。そんでドクターの『健康グッズ』笑っちゃった。ドクターも暗い過去アリの人だから、この人もなにか形見とか身に着けるものくれるのかと思いきや、健康グッズって。でも私の体を気にかけてくれてありがとな。グレイの『手作りブローチ』は不覚にもときめいてしまいましたね。職人見習いとしての成長も感じられる。クリフの『花の髪飾り』が意外にも一番女の子らしくて、昔妹に作ってあげたりしたのかな…とか複雑な心境になって、クリフの旨味が詰まってて良かった。カイのアイテムがあえて「買ってきた」って紹介されてるのもまた良い。ダントツで気軽!って思った。

そしてプロポーズに必要なアイテム『青い羽』。これ結婚候補以外の町民に見せると、さまざまな反応が返ってきて面白いです。主人公を激励してくれる人、自分の過去を懐かしむ人、黙ってにっこり見送ってくれる人、などなど。で、愛情度が十分溜まっていない花婿候補に見せると、すんげー申し訳なさそうに丁重〜〜〜にお断りされるんですよね。それがまた楽しくて、無駄に断られて遊びました。複数人にプロポーズして断られるというなかなかない経験、ゲーム内でたくさん積んでおこう。

 

と、こんな感じで秋も順調に終えました。今からしんどい冬をプレイするところなんだけど、果たしてマジでやることがない冬を無事乗り越える事は出来るのか…?

来年はカイとの結婚が待ってるので、どうにか頑張って冬を超えなくては。

次回↓

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ゾッとする本に出会えた春 〜2022〜

こないだテレビでAマッソ加納さんの自宅本棚が紹介されてて、作者とか出版社ごとにめちゃくちゃ綺麗に整理整頓されてて、「ゎ、わ〜〜!!」って思いました(感想)。本がピシッときれいに並んでるのワクワクするよね。憧れる〜。

そしてこれは私の凄惨な本棚。

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前におもろいミステリー小説の感想を書いたけど、前回書ききれなかった本とかまた新たに読んだ本を紹介していきます。前回がこちら。

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前回の記事久々に読み返して思ったけど、『すごい』か『面白い』しか言ってなくね?何がどう面白いかがなんも伝わってこないんだが。まあ別にレビューでもなんでもない、ただの『感情羅列録』みたいなもんですので、今回もそんな語彙力皆無な感じです。「これも読みましたよ」っていう報告みたいなもん。そんでなんかオススメの本とかあったら教えてね!

 

というわけで、以下から小説の大雑把なあらすじと感想。

決定的なネタバレには触れないようにあらすじ紹介してくけど、中には何書いてもネタバレになるようなのあるから、配慮しきれなかったらすまん。

 

 

 

 

 

 

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異人たちの館 / 折原一

<あらすじ>「1年前に失踪した息子・淳の伝記を書いて欲しい」と頼まれ、膨大な資料を基に淳の生涯を辿っていくこととなる主人公。その中で明らかになる、淳の幼少期から続発する不可解な事件に、謎の人物『異人』の存在。なおも調査を続ける主人公に、不審な影が迫る。

 

どのまとめサイトでもほぼ必ず紹介されてて、ずっと読みたかった一冊。主人公と一緒になって淳を調査するような感覚でめちゃくちゃ楽しい。徐々に明らかになる淳の人物像とか、重要なキーワードにワクワクが止まらねえ。淳の過去を探れば探るほどに、主人公に怪しい人物がどんどん近づいてくるのとか読んでてゾワ〜ッて鳥肌立ちました。得体の知れないじわじわと怖い描写が圧巻で、600ページと鈍器並みの厚さだけど、次々来る緊張の展開に一気読みしちゃった。何度でも読み直したい本! 

 

神のロジック / 西澤保彦

<あらすじ>子供たちがとある全寮制の〈学校〉に閉じ込められ、推理ゲームやディベートワークショップなどの課題をこなしながら生活していた。自分たちは、なぜ・何のためにここに集められたのか。そしてそんな謎多き〈学校〉で、子供たちに突如悲劇が巻き起こる。

 

絶版してたのでなかなか手に入らなかったんだけど、タイミング良く再文庫化されて無事ゲット。表紙デザインやタイトルがちょっとラノベっぽくなり、手に取りやすくなったと思う。

謎の隔離施設で記憶喪失の少年少女が暮らすっていうオタク好みの設定に、軽く狂喜乱舞しました。主人公が他の寮生たちを内心『オベイ(けらい)』とか『ポエト(詩人)』てあだ名で呼んでるの、私の中の抗えない好奇心が疼く。私も生意気な同級生をユアハイネス(妃殿下)って呼んでみてぇ〜。

この施設の全容を探る謎解きと、後に起こる事件の謎解き、いろいろと謎が大渋滞してて休む暇なし。登場人物たちの〈学校〉の正体に対しての推理が全部筋が通ってて、それぞれの考察を頭に置いて読み進めてくのも面白い。物語に散りばめられてた謎が最後一気に回収されていくのが気持ちいいし、ダイナミックな展開アリでハラハラドキドキ。

 

迷路館の殺人 / 綾辻行人

<あらすじ>奇妙な構造の館、迷路館。ここに集められた4人の作家たちは、莫大な賞金をかけて、この館を舞台にした推理小説の競作を始める。しかしそれは、おそるべき連続殺人の幕開けだった。

 

館の見取り図にわっくわくが止まらん。迷路館って名の如く通路が全部迷路みたいな構造なんだけど、これ使ってどういう殺人が起こるんだろ〜っていきなり超楽しませてくれます。物語は、「『迷路館の殺人』の実際の事件現場に居合わせた人物」の手記みたいな感じで、作中作として語られていくスタイル。作中作って時点で叙述トリックの可能性大なんだけど、そのことしっかり頭において読み進めてもなお騙されます。もう綾辻さんの作品では無理に真犯人暴こうとせん。変に抗わんと黙って騙される爽快感味わってる。殺人事件の謎解き+作中作の作者当てっていう2つの謎解きが楽しめます!作者の綾辻さんのマイベストが暗黒館の殺人みたいなんだけど、それも読まなくては。読み応えすごそう。

 

回廊亭殺人事件 / 東野圭吾

<あらすじ> 莫大な財産を有する市ケ原氏が亡くなり、彼の遺言書が旅館『回廊亭』にて、一族の前で公開されることになった。一族の他には菊代という老婆が招待されていたが、菊代の真の目的は、半年前に回廊亭で起きた心中事件の真相を探ることだった。その夜、一族の寝泊まりする回廊亭で、第1の殺人が起こる。

 

東野圭吾さんのこの手の関係者集合系(?)大好きなので、読む前からわっくわくでした。過去の心中事件の被害者である菊代が身分を偽って回廊亭に侵入してるんだけど、菊代のスパイ的な立場から語られる物語がすげー面白いし、菊代の悲しい身の上話や心情の描写にグイグイ読まされました。この場に集まった誰かが既に心中事件の加害者で、さらにまた別の殺人が起きるっていう緊張感がすごくて、二重も三重も楽しめる作品。そんで救いが一切ない結末。ツラ…。

 

リラ荘殺人事件 / 鮎川哲也

<あらすじ>学生寮『リラ荘』を訪れた、日本芸術大学の学生たち。その日の晩に学生二名が婚約発表を行い。その他はざわつきを抑えられないでいた。そんな中巻き起こる第1の殺人と、第2、第3の殺人を予言するかのような、死体のそばに置かれたトランプ。犯人の正体と動機とは?

 

誰がやってもおかしくないんだけど、誰もが完全犯罪が不可能っていう状況。さらに警察の目が近くにありながらも、あざ笑うかのように次々起こる殺人に緊張が止まらない! 真犯人、殺人を厭わなさすぎだろ。そんで途中からやってくるあいつ、フラグびんびんに立てといて案の定しっかり殺されて笑っちゃった。所詮学生寮とかそんな生易しい話じゃなかった。

60年前に出た本みたいなので言葉の言い回しなどに若干の古めかしさはあるけど、それでもトリックの面白さで一気読みしました。この時代の男女間の価値観などが学べて、そういう視点でも興味深い。醜女(しこめ)って描写出てきたときはビビった(笑)。

 

七回死んだ男  / 西澤保彦

<あらすじ>同じ一日を9日間繰り返す、『反復落とし穴』という特異体質を持つ少年・久太郎(ひさたろう)。一家の長・零治郎が、親族の集まりの場で謎の死を遂げた晩、『反復落とし穴』の能力が発動。久太郎は時間をさかのぼり、零治郎の死を阻止することに成功するが、すると今度は別の容疑者が浮上し、また同じ死が繰り返されることに。なぜ零治郎は必ず殺されるのか。限られた残りの日数で、零治郎の死の真相に迫る事が出来るのか?

 

オタクが大好きなループものです!高校生の久太郎が特異体質を活かして零治郎の死を防ぐって話なんだけど、前回の加害者を除外したらまた次違う加害者が出てきて、えっ、お前もーー!?って久太郎と同じ心境になりました。零治郎を許せ! 他にもキャラたちのドロドロとした人間関係も面白い。中盤は目を覆いたくなるような痴情のもつれなんかがあって苦しいんですが、最後はわりとポップに明るく終わったので読了後はスッキリ。

久太郎、ループのしすぎで体は子供なのに心は成熟してるの、悲しい江戸川コナンじゃん。

 

殺戮にいたる病 / 我孫子武丸

<あらすじ>東京の繁華街で次々起こる猟奇殺人。犯人の蒲生稔は、永遠の愛を掴むため、凌辱と殺人を繰り返していた。蒲生稔・元刑事の樋口・息子の行動に違和感を抱く母親の雅子の3人の視点から、事件の真相に迫る。

 

 物語がはちゃめちゃに面白くて、読後に「はぁ〜!」って感嘆の声漏らしちゃった。トリックや構成がとにかく凝ってて巧みです!ほんの些細な描写に真相が詰まってるので、見逃し厳禁。個人的に綾辻さんの十角館ばりの衝撃度でしばらく思考停止しました。一回頭かち殴って記憶なくしてからもう一度読みたい。

ただ作中の陵辱シーンがマジで耐えられんくらいグロいので、かなり人を選ぶ作品やと思う。

 

○○○○○○○○殺人事件 / 早坂吝

<あらすじ>とある無人島に、夏休み恒例のオフ会に訪れていた男女数名。しかし到着の翌日にメンバーが失踪、続いて殺人事件が発生する。

 

 無人島という閉鎖空間で起こる、王道クローズドサークル系。ライトな語り口で内容も重くないし、読みやすいです。船着場での殺人+無人島殺人+伏せられたタイトル当てと、物語に謎解きがたくさん散りばめられてて満足度高い。ただしバカミス!真相にズコーッしました。コント読まされてる感覚。あと主人公の南国モードが馬鹿馬鹿しくて笑っちゃった。いるいる、こういう急にハメ外すやついるいる、って微笑ましく見守ってました。人によると思うけど、私はこういうややメタっぽい作品大好き。

 

噂 / 萩原浩

<あらすじ>新商品の香水を売り出すため、とある企業が女子高生のクチコミを利用し、「殺人鬼レインマン」の都市伝説を作り出す。販売戦略通り香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、都市伝説通りのシチュエーションの少女の遺体が発見されることに。

 

ホラーテイストだけどしっかりミステリーで、全体的に仄暗く陰鬱とした雰囲気で好き。噂や都市伝説が作られて広められていく流れがリアルで、確証のない話を信じ込んでしまう恐ろしさは最後の最後まで発揮されてて、マジで怖かった。謎解きに挑む2人の警察官のムズムズした関係性が良きですね!

(ちょいとネタバレになりますが…)途中なんの違和感もなく読んでたある人物の何気ない仕草や言動なんかが、真相を知った後だと天地がひっくり返るほど気持ち悪く感じて、そこらへんめちゃくちゃ面白い。

 

儚い羊たちの祝宴 / 米澤穂信

<あらすじ>夢想家のお嬢様たちの集う、優雅な読書サークル『バベルの会』。会員の吹子の屋敷では、バベルの会恒例の夏合宿2日前、吹子の近親者が何者かに殺された。翌年も翌々年も同日に誰かが殺され、4年目にはさらに凄惨な事件が引き起こされる。『バベルの会』をめぐる、5つの短編集。

 

 読書サークル『バベルの会』が繋ぐ短編ミステリー。どのお話にも、名家のお嬢様や使用人が登場します。華やかでお上品な世界観だろうな〜って読み始めたんですけど、全体的に薄暗くてダークな感じ。どの物語も静かに粛々と進められていくんだけど、その中にある女性特有のヌルッとしたしたたかさとか不穏さにゾクゾクさせられる。私は特に『玉野五十鈴の誉れ』が好き。キャラも世界観も美しいし、結末に戦慄する。あんまこういう言い方アレなんですけど、全体的に「女コエ〜〜〜〜ッ!!」ってなる短編集。

 

倒錯のロンド / 折原一

<あらすじ>とある作家志望の男性が、精魂込めて執筆した推理小説、『幻の女』。しかし、新人賞受賞間違いなしと自負した『幻の女』の原稿が何者かに盗まれ、さらに別の人間の作品として賞を受賞してしまう。男は盗作者に接近を試みるが…。

 

最初は主人公と一緒になって盗作犯を探っていく、サスペンスのような展開でワクワクするんですが、中盤から急にミステリーでもう大混乱極まれり。すんげーこねくり回された構成で、終盤は驚きの連続で頭パンクしそうになります。真相が暴かれた箇所で5分くらい思考停止した。人の妄信は凶器…。

 

星振り山荘の殺人 / 倉知淳

<あらすじ>とある山荘に集められた、UFO研究家や女流作家などの癖の強い人物たち。しかしその晩のうちに山荘は雪に覆われ、電波も交通も遮断されてしまう。陸の孤島と化した山荘で、次々と殺人が起こることに。

 

章の合間合間に、「次はこういうことが起きます」「次はこれが起きますが、この可能性はありません」ってフェアに解説入れてくれるから、真剣に謎解きに挑むことができます。そんでも力一杯騙されてるんやけどね、結果。毎度毎度100%騙されてるやん。全体的に金田一少年みのある設定やトリックで、特有の薄気味悪さ感じられて好きでした。

 

眠りの牢獄 / 浦賀和宏

<あらすじ>転落事故が原因で、5年経った今も昏睡状態の亜矢子。当時事故現場に居合わせた亜矢子の友人3人は、亜矢子の兄に呼び出され、犯人の自供があるまで地下シェルターに監禁されてしまうことに。一方その頃外部では、とある代理殺人が行われようとしていた。

 

250ページと読みやすい厚さの中に、様々な衝撃がものすごい濃度で凝縮された本。次から次へと襲いかかってくる新事実に目ぇが回る。謎がガンガン解き明かされてく疾走感凄まじいです。そしてこの作品最大の衝撃度を誇るあのシーン。途中ほんのちょっと違和感覚える描写があるんだけどスルッと流して読んだら、後にまあまあなヒントだったこと思い知らされてびっくりしちゃった。登場人物たちがみんな愚かで、救いの一切ないような、ある意味で救われるような、心がかき乱される結末。

 

ラットマン / 道尾秀介

<あらすじ>アマチュアロックバンドのギタリスト・姫川は、スタジオの倉庫で、恋人ひかりがアンプの下敷きになって亡くなっているのを発見する。これは事故か他殺か?

 

主人公の姫川視点で、事件の真相を追っていくような感じのあらすじなんだけど、姫川の行動がいちいち不可解で、もう誰を信用していいのか分からん。そんで次々浮かび上がる複雑な人間関係や、同時進行で語られる姫川の幼少期に起こった事件。二転三転する怒涛の結末に、衝撃と同時に悲しい気持ちが湧いてくる。ミステリーというよりヒューマンドラマの要素が大きいのかな。事件の背景や人物の心理描写に引き込まれました。

 

かにみそ / 倉狩聡

<あらすじ>とある男性が、海岸で小さな蟹を拾う。その蟹は人の言葉を話し、なんでも食べてしまう奇妙な生き物だった。ある日、男性は衝動的に恋人を殺害してしまう。その時ふと思いついたのは、なんでも食べる蟹の存在だった。

 

SFサスペンスホラー作品。ホラー小説ってあまり読んだことないのですが、これはあんまりおどろおどろしい雰囲気もなく、儚く悲しい青春物語みたいだった。人を食べるおぞましい存在なはずの蟹なんだけど、優しくて小生意気で不思議な魅力があって、どんどん蟹のこと好きになっていっちゃう。最初無気力だった主人公が、蟹と友情をはぐくんでいく過程で少しずつ成長していくのにじわっとしちゃった。純愛じゃん…。主人公にとっての蟹って、弟みたいな友人みたいな恋人みたいな、バディに近い存在なのかな。なんだかノスタルジックなような不思議な読後感でした。

二作目の「百合の火葬」の方が薄気味悪くて怖かった。和製ホラーにも手出したくなりました。

 

 

13階段 / 高野和明

<あらすじ>冤罪かもしれない死刑囚の無実を証明するため、刑務官の南郷と、仮釈放中の青年三上が事件の調査を始める。事件当時の記憶を無くしていた死刑囚が唯一思い出した手掛かりは、『階段』の記憶のみだった。

 

あちこちで面白い作品だと聞いていたので期待大だったんだけど、マジで期待を大いに上回る面白さでした。ミステリー要素自体はそこまで入り組んでなくてオーソドックスな内容だけど、後半の怒涛のサスペンスにページめくる手が止まらん。死刑制度、法の矛盾、服役者の出所後やその家族、被害者遺族などを扱った作品で、気分がずっしり重たくなった。カエル男や殺戮に至る病みたいなめちゃグロ作品もメンタルに来るけど、この作品の加害者家族の現状のシーンはグロの比じゃないくらい重たくて、一回読むの休憩しちゃった。思い出すだけでしんどい。この本読んだ後のやりきれない胸のもやもやに未だ支配されとる。

題材もミステリー要素もめちゃくちゃ面白いし、隠された真実や衝撃の展開などのどんでん返しにもアッとさせられるし、間違いなくおススメできる作品です。

 

すべてがfになる / 森博嗣

<あらすじ>孤島のハイテク研究所で、完全に隔離された生活を送る、天才工学博士・真賀田四季。研究所を訪れていたN大工学部助教授の犀川たちは、真賀田博士の部屋から、ウエディングドレスをまとい四肢を切断された死体が飛び出してくるのを目撃する。天才たちの集う研究所で行われた密室殺人の謎解きに挑む。

 

天才同士の闘いに胸躍る、理系ミステリー!登場人物の研究員たちがみんな振り切った天才なので、会話や感覚がぶっ飛んでていちいち私の厨二心を揺さぶりました。お恥ずかしながら工学関係の専門用語がサッパリなので、細かいトリックはちょっとあんま分からんままでしたが、大きな謎は大胆不敵で分かりやすく、死体発見の状況も強烈なインパクトでゾワゾワして非常に楽しめた。研究所の描写を元に自分の脳内で研究施設描くのも楽しい。登場人物も非常に魅力的。天才博士の真賀田四季の持つ雰囲気や、常人には理解できない知性と感性なんかがどこかハンニバル・レクターを想わせて、ついうっかり傾倒しちゃう。犀川先生はタバコ吸い過ぎ。

アニメ化やドラマ化もしてるので、そちらも機会あったら見てみたいな。

 

殺人鬼フジコの衝動 / 真梨幸子

<あらすじ>一家惨殺事件のたった一人の生き残りとして、新たな人生を歩み始めた少女フジコ。しかし彼女の人生はいつしか狂い始める。なにが彼女を伝説の殺人鬼にしてしまったのか?

 

『誰か』が殺人鬼フジコの生涯を記録した『作中作』として語られていくスタイル。全体的に負のスパイラルが続く、倫理観が死んだ気分の沈む内容。でもぐいぐい読ませる中毒性もあって、気分重いんだけどついつい先が気になってページめくっちゃう。特に中盤にある、女子グループ独特の濁った空気感の描写が臨場感エグくて、作者の真理さんの他作品も俄然興味が湧いてきました。作中作を書いた人物の謎や、ラストの衝撃の展開にはワクワクさせられました。

(ちょっとネタバレ感想)こんな事になる前にもっといい選択肢はなかったのかと色々考えるんだけど、叔母夫婦の家にいた頃はまあまあ良い生活だったし、自ら人生を好転させる良い機会だったように思うんだよなぁ。フジコは生い立ちから環境からものすごく気の毒な人生だけど、自分から転がり落ちていったような哀れさも感じられて、とにかく後味が悪く、読むのに体力のいる作品。

 

満願 / 米澤穂信

<あらすじ>新人警察官の殉職の真実に迫る『夜警』。自殺志願者が最期に泊まると噂される宿に、恋人を探しにやってくる青年の物語『死人宿』。1年に一回転落事故の起こる「死を呼ぶ峠」の調査のため、近くのドライブインに取材にやってくるオカルト雑誌ライターの物語『関守』など、6編からなる短編集。

 

儚い羊たちの祝宴」に続き、米澤穂信さんの短編集!どの物語も、世界観も雰囲気もガラッと違っていて、でもどれも陰鬱とした人が人でないかのような背筋の凍る展開。ミステリーなんだけどホラーのようなゾクゾクが味わえる作品。世にも奇妙な物語にテイストが近いかな。6つとも外れなしでめちゃくちゃ面白いです。

私は特に「関守」、「万灯」、「夜警」、「死人宿」が好き。(全部やないかい)

 

 

以  上  !!!!

本の感想書いてるだけで、読後の余韻を思い出して気持ちいいね。

今は知念実希人さんの『硝子の塔の殺人』の文庫化を心待ちにしてるところです。ハードカバーのやつでチラッと屋敷の見取り図見た時、テンションめちゃくちゃ上がりました。(ハードで買え)